金沢能楽美術館

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歴史を学ぶ

金沢の能楽は、加賀藩前田家が武家の式楽(儀式に用いられる音楽や舞踊)として保護、育成を図り、庶民にも広く奨励したことから、加賀宝生として独自の発展を遂げ、このまちは「空から謡が降ってくる」とまでいわれるようになりました。明治維新を迎え、武士階級の衰退により一旦は衰えますが、加賀宝生「中興の祖」といわれる佐野吉之助の物心両面にわたる尽力で広く市民の間に広がり、今日の隆盛を迎えることとなりました。

1F 導入展示室

1. 体感する能舞台~導入展示~

1階の導入展示では、初心者の方でも「能楽」の世界をわかりやすく理解できる様々な工夫を凝らした展示があります。床の白い部分は実際の能舞台と同じ大きさの空間を示し、床には舞台上の演者や囃子方などの位置をパネルで表記しています。映像や音とともに、まるで実際に能舞台に立っているかのように回遊できます。

2. 能楽師の感覚を体験~着装体験コーナー~

体験コーナーでは、実際に能面や能装束の着装ができます。詳細はこちらをご覧ください。

3. 能楽堂の裏側を観る~金澤能楽堂復元模型~

昭和7年(1932年)に広坂に建てられていた金澤能楽堂の模型を展示しています。この能舞台は、昭和47年、石川県立能楽堂へ移築され、現在もその舞台上で加賀宝生が舞われています。普段なかなか見られない能舞台の構造や舞台裏をご覧いただけます。

4. 能面ができあがるまで~能面制作工程展示~

迫力のある面立ちから愛嬌らしい表情のものまで、バラエティに富んだ能面と狂言面を展示。きっとお気に入りの面が見つかります。また、能面の制作工程を、道具とともに展示しています。

5. 工芸作品の展示販売~ミュージアムグッズコーナー~

1階エントランスホールでは、「工芸の風姿花伝」と称して、金沢の工芸作家の作品を展示販売しています。能をベースとした展示のテーマは定期的に変わります。若手作家による能の世界の表現をお楽しみください。

2F メイン展示室

能楽が育んできた美の世界

メイン展示室では、長い歴史と風土の中で育まれてきた、金沢の至宝が一堂に展示されています。加賀宝生に伝わる貴重な能装束や能面を展示するほか、金沢と能楽文化の歴史などを紹介し、能楽の長い歴史の中で育まれた、美しい世界をご覧いただけます。また、特別展では全国の名品を紹介しています。

加賀宝生の歴史と魅力

加賀宝生は昭和25 年に金沢市無形文化財として認定され、その伝統が脈々と伝承されています。藩政期に前田家が能楽の一流派「宝生流」を愛好し、加賀(金沢)において、宝生流の能楽が盛んとなったことから、「加賀宝生」と呼ばれるようになりました。加賀藩前田家が保護、育成を図った加賀宝生は、庶民にも広く普及し、「金沢は空から謡が降って来る」とのたとえがでるまでに独自の発展を遂げました。加賀宝生の名称が文献に記されるようになったのは、宝生流十五代宗家宝生友干(雅号:紫雪、文久三年金沢で没)が金沢に来てから以降といわれており、謡い方や所作の一部に加賀独特の特色があることは紫雪による流布の影響と考えられています。明治維新を迎え、武士階級の衰退により一旦は衰えますが、加賀宝生「中興の祖」といわれる佐野吉之助の努力によって再び市民の間に広まり、今日の隆盛を迎えています。

映像ギャラリー・能・狂言絵本コーナー

映像ギャラリーでは、加賀宝生の歴史や金沢の伝統芸能などの映像を楽しんでいただけます。能・狂言絵本コーナーでは、親子でくつろいで絵本を楽しめるスペースとなっています。

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金沢能楽美術館

〒920-0962 石川県金沢市広坂1丁目2番25号 TEL:076-220-2790 FAX:076-220-2791