2025年7月25日(金)より企画展「神社に伝わる石川の能面」を開催いたします。
能楽、古くは猿楽と呼ばれた芸能は神社仏閣において祈りの儀式であるとともに集った人々の心を満たす娯楽でした。権力者による庇護のもと鎌倉から戦国時代にかけて洗練された能楽は、江戸時代に武家の式楽(公式行事)として公認され最盛期を迎えます。徳川将軍をはじめとした外交のおもてなし手段として各藩が能楽を隆盛させました。加賀藩では五代藩主の前田綱紀が能楽、なかでも宝生流を愛好し、その稽古相手を務めるために藩が抱える御細工所の工芸職人や町人へも推奨したことから、藩全体に能楽が浸透します。加賀宝生と呼ばれるまでに育った愛好魂は、明治維新で権力者の庇護を失いながらも、現在まで加賀の地に根付きました。
この度は加賀藩前田家が尾山神社へ奉納した能面、大聖寺藩前田家より江沼神社へ伝わった能面、大聖寺藩前田家も信仰した菅生石部神社の能面、また前田家ゆかりの能装束もあわせて展示いたします。時代を重ね、深みを増した美しさを感じていただけましたら幸いです。
【会 期】
2025年7月25日(金)~10月19日(日)
【開館時間】
10:00~18:00(最終入館17:30)
【休 館 日】
毎週月曜日(休日の場合は翌平日)
【料 金】
一般・大学生 310円
65歳以上 210円
高校生以下 無料
団体(20名様以上) 260円